小学生のころ、毎年9月に避難訓練が行われていました。避難訓練では、地震が発生してみんな机の下に入って地震をやりすごし、その後「落ち着いて校庭へ避難してください」の放送が流れて、ぞろぞろと階段を降りて、上履きのまま校庭に出て点呼を受ける。
校長先生と消防署のお偉いさんの「ありがたい話」を聞いて終了。
といったイベントを何の疑問もなくやっていました。
小学校、中学校、高校でも同様です。
大学生になり避難訓練をする機会はなくなりましたが、就職して社会人になってから会社で再び9月の前後で避難訓練をするようになりました。
なぜ9月に避難訓練を行うのでしょうか?
調べたところ9月1日は「防災の日」ということがわかりました。
なるほど、「防災の日」だから、9月に避難訓練するのか・・・。
でも、9月1日が「防災の日」の由来は?何をするのか?
疑問がわいてきましたので、「防災の日」について調べました。
防災の日はいつ?
冒頭にも書きましたが、「防災の日」は毎年「9月1日」です。
「政府、地方公共団体等関係諸機関をはじめ、広く国民が台風、高潮、津波、地震等の災害についての認識を深め、これに対処する心構えを準備する」として制定されました。
1982年からは、毎年この「防災の日」として制定された「9月1日」を含む1週間を「防災週間」とし、「防災思想の普及、功労者の表彰、防災訓練等これにふさわしい行事」としています。
だから、冒頭でも書きましたが、毎年9月に学校で避難訓練が行われるのですね。
ちなみに、「防災週間」は日付が固定されているため、月曜はじまりとは限りません。毎年開始の曜日は変わります。
2019年の防災週間は「2019年8月30日(金)~2019年9月5日(木)」です。
「防災の日」は「2019年9月1日(日)」です。
防災の日の由来
1960年(昭和35年)6月1日の閣議で、防災の日が制定されました。その9月1日という日付は関東大震災が発生した日から来ています。
関東大震災が発生した年は1923年(大正12年)の9月1日であり、1960年(昭和35年)に「防災の日」が制定されるまでは、9月1日は関東大震災犠牲者の慰霊祭が行われていました。
また、例年9月1日付近は台風が多く襲来する日でもあり、9月1日の防災の日を地震だけでなく、地震だけでなく、「災害への備えを怠らないように」との意味も込められています。
制定される前年の1959年(昭和34年)の9月下旬に伊勢湾台風が上陸し、ほぼ全国にわたって甚大な被害を及ぼした史上まれにみる被害をもたらしました。
皮肉にも、この「防災の日」は台風が襲来する確率も高いため、防災訓練が中止になるケースも多くなっています。
防災の日は何をするの?
「防災の日」または、その前後の「防災週間」では何をするのでしょうか。まとめました。
避難訓練
全国各地で自治体や企業を中心にして避難訓練が行われます。
想定する災害も様々で、地震発生の避難訓練、津波発生の避難訓練、火災発生の消火訓練など、防災意識を高めることを目的としたイベントが行われています。
イベントに参加すると、必ず消防署や防災担当者のガイドやパンフレット配布などがあり、最新の防災知識を得ることができます。冗談抜きに命に関わることなので、聞いておいて損はないです。
防災グッズの確認
避難訓練とともに案内されることが多いのが防災グッズの紹介や確認方法です。
防災訓練イベントに参加しなくても、自主的に防災グッズを確認しましょう。
防災グッズはいざというときに使えなければ意味がありません。定期的に最低限以下を確認しましょう。
・食料の賞味期限が切れたもの、3か月以内に切れそうなものの確認
→賞味期限はある程度切れても大丈夫ですので、あまりシビアにならなくても良いかと思います。
・電池で動作する懐中電灯や充電器は電池を新品に入れ替える
→電池で動作する道具は電池も単三や単四で統一できると電池の使いまわしができるのでおすすめです。
・必要な防災グッズの買い足し、間引き
→防災グッズも年によって多少流行があったりします。気になるグッズは買い足しておきましょう。
逆に、不要だなと思ったグッズは思い切って減らしましょう。
家具の転倒防止確認
地震によってタンスや、冷蔵庫やテレビが転倒して怪我をするのを防止するために、家具の転倒防止策をしておきましょう。
転倒防止は何も、金具で固定するだけではありません。転倒しても被害を最小限に抑えるために家具の配置を工夫することも立派な対策です。例えば、就寝位置から離す。家具が倒れても出入口が塞がるのを防ぐために出入口には家具を置かない。家具の上にガラス製品を置かない等です。
金具などで固定する場合は、一気に全家具をやると疲れるので、毎年少しずつ実施するでもよいかと思います。(一番危険な箇所から順に実施する)
避難所の確認
災害が起きたら避難所へ避難するケースも出てきます。
自分はどこへ避難したらよいのか、この機会に確認しておきましょう。
・自宅で被災した場合の避難先
・会社(学校)で被災した場合の避難先
・家族が離れて被災した場合に集合する避難先を決めておく
まとめ
いかがでしたか。「防災の日」は関東大震災の発生日が由来となっており、また9月1日付近は台風の襲来も多くある日ということから制定されました。
ひとたび災害に巻き込まれると命の危機になることもあります。「防災の日」および「防災週間」に災害について再度確認する習慣をつけることにより、災害発生時に少しでも生き残る確率を上げることができるのではないでしょうか。
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