9月に入ると、夏の暑さも和らぎ、特に夜は涼しくなって過ごしやすくなりますね。空気も乾燥してきて空が澄み渡り夜空もきれいです。そんな秋の行事として「十五夜」があります。十五夜といえばお月見とよく聞きますね。しかし私は、十五夜という行事の存在は知っていましたが、いつの時期なのか?どんなことをするのか?団子食べるだけ?とか実はあまりよく分かっておりませんでした。我が家には4歳になる娘がいるのですが、その娘に「十五夜」のことを教えてあげたいなと思いました。
この記事では、「十五夜」ってだんだっけ?な人が小さい子供に分かりやすく教えることができるように十五夜に関して整理しました。
十五夜の行事の意味は?
旧暦の8月15日の夜のことを「十五夜」といいます。旧暦を現在私たちが使用している新暦に置き換えると、約1か月遅くなり、9月7日から10月8日の間に「十五夜」の日となります。
十五夜のあたりは満月かそれに近く月が美しく見えます。
ちなみに、「十五夜」は日付が固定されているわけではなく、毎年変わります。ちなみに2019年十五夜は9月13日(金)です。
4歳の子供への説明としては、「十五夜の時期は1年の中で月が一番きれいに見える日なんだよ」という説明で良いでしょう。
「厳密にいえば満月ではなく・・・云々」なんていう説明はしないようにしましょう。子供へは分かりやすく一つの情報に絞って教えてあげることて、子供も情報が溢れることなく、記憶にも残りやすいです。
十五夜にお団子を供える意味は?
まずはお月見の歴史から。
十五夜にお月見をするのは中国の「望月」が日本に伝わって、平安時代に貴族に広がりました。
平安時代の「お月見」は夜、月の光に照らされた池に移った月は水を入れた盃に映った揺れるきれいな月を見て、その心情を歌にしたり、宴を楽しんでいました。
こういった「お月見」は「中秋の名月」の日に行われるようになりました。
その後江戸時代になり、貴族が楽しんでいた「十五夜」の行事が庶民にも広がりました。庶民の行事としては、「中秋の名月」の時期は農作物の収穫の時期と重なったこともあり、「収穫祭」として秋に収穫したものをお月さまにお供えするようになって発展していきました。
特にお米の収穫はとても重要なので、この「収穫祭」でもある「十五夜」にお米が無事に収穫できたことを感謝し、次期の豊作を祈願し、米粉で月に見立てて作った団子をお月さまへお供えするようになったのが由来です。
小さい子供向けの説明としては、「今年もお米や果物が無事に育ちました。来年も収穫できますようにとお月さまにお祈りする」という説明が良いです。
十五夜にススキを飾る意味は?
「十五夜」の頃はすでに稲刈りは終えています。
神様に収穫の感謝を込めて、稲穂を供える代わりにススキが用いられました。
稲刈りの時期は過ぎた旧暦8月15日の十五夜の頃。
神様に収穫への感謝をこめて、稲穂を供える代わりにススキが用いられたというのが通説です。
ススキは「イネ科」の植物です。
確かにススキは稲穂が垂れ下がる様子に似ていますね。
ススキを稲の代用品として飾るのが主流ですが、地域によっては稲を直接飾るところもあるようです。
また、ススキは切り口が鋭いことから『魔除けの力』があるとされてきました。
お月見で供えたススキは捨てずに、魔除けとして家の軒先に吊るしたり、庭先や田んぼに挿したようです。
ちなみに、魔除けとしてススキを使うと、一年間病気をしないという言い伝えもあります。
魔を祓うというススキの効用から、稲ではなく、魔除けの意味合いもこめてススキを飾る習慣が定着したのかもしれません。
地域によっては、ススキではなく本物の稲穂を供えることもあります。
子供むけの説明は「ススキは稲穂に似ているから、稲穂に見立てた飾りだよ」でOKです。
まとめ
いかがでしたか。十五夜=満月の日ではない。お米の収穫祭という位置づけになってきている。
お米で作られたお餅、すなわちおはぎをお供えする。ススキは稲穂に似ていて魔除けの効果がある。
このことを子供に向けて”自分の”言葉で小さい子供に教えてあげましょう。
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